話題のイーサリアムProgPowはイーサ(ETH)マイナーの将来をどう左右する?

1月4日に開かれたイーサリアムコミュニティのCore Devs Meetingにて、現行のマイニングアルゴリズム「Ethash」を、「ProgPow(Programmable Proof of Work)」に移行することが暫定的に決定されました。

Ethashは、演算処理能力の高いASIC(Application-Specific Integrated Circuit)マイニング機材によるマイニングの中央集権化を防ぐべくイーサリアムや他のネットワークが採用する、処理能力がノードのメモリ量によって決まるメモリバウンドなアルゴリズムとなります。

しかし、Ethashを持ってしても、ASICはGPUを上回る効率性を有し、イーサリアムコミュニティでは長いあいだEthashに変わるProgPowの導入について議論されていました。

昨年の9月、次回ハードフォーク・アップデートのコンスタンチノープルが同年11月に実行される予定であった頃、実質的なProgPow移行の話題が挙がりましたが、テストにかなりの時間を要するアップデートと判断され、賛否両論あるなか、多数の支持派コンセンサスも現実的なアルゴリズムの変更はコンスタンチノープルの次のハードフォーク・アップデートに盛り込まれるべきとされていました。

ProgPow移行反対派の主な主張としては、ProgPow専用のマイニング機材が開発される恐れがあることや、いまASIC排斥策にリソースを投じるより、来たるセレニティハードフォークの際にASICやマイニング中央集権化の芽を完全に潰せるようなPoS(Proof of Stake)の開発に注力するべきだという整理ができます。

確かに、PoWからPoSへの完全移行を目的の一つとするセレニティは、早くて今年中の実施が予定されており、このタイミングでProgPowの導入を急ぐよりセレニティの調整・開発に徹することがネットワークのスタビリティの為にも合理的だと理解できます。

一方で、今月16日に予定されているコンスタンチノープルが実施されると、マイナーにとって不利となることからProgPowの開発およびテストが行われていました。

というのも、複数の改善案から成るコンスタンチノープルの一つには、EIP 1234というマイニング報酬を現在の3ETHから2ETHに減額するというものが盛り込まれています。これは、ただでさえASICマイナーに引けを取るGPUマイナーにとってはかなりの痛手となり、コミュニティ内ではEIP 1234にProgPowが並行して実施されないと、現在の30%ほどのGPUマイナーは破産しネットワークはそれだけのノードを失う可能性があると懸念する声もあります。

ASICでもProgPowアルゴリズムを処理することは可能ですが、このProgPowがどれほどEthashや他のアルゴリズムより長けているかは、ASICのアルゴリズム別対GPU効率性を見れば一目瞭然です。

GitHubのProgPowを解説するページを参照すると、SHA256では1000倍、CryptoNightでは50倍、Ethashでは2倍であるのに対し、ProgPowでは1.1から1.2倍までASICの対GPU効率性を縮めることができるようで、マイニングの公平性向上が期待されます(第1表)。

【第1表:ASICの推定対GPU効率性(アルゴリズム別)】

出所:GitHubより作成

また、スタビリティの側面からも、ProgPoW移行を急ぐことは有益と言えそうです。ネットワークのコンセンサスアルゴリズムがPoSに変更されるまでEthashを採用し続ければ、その間にASICマイナーのドミナンスが拡大する懸念があります。そうなれば、いざPoSへ移行される際、GPUよりも高額なASIC機材を運用するマイナーたちが素直にハードフォークを受け入れずネットワークが分裂する恐れもあります。

よって、早い段階でProgPowを導入し、マイニングをフェアにすると同時にASICマイナーに対してPoS移行まで時間的有余を与えた方が、分裂の可能性を軽減できると考えられます。

ProgPowへの移行は、早くて今年2月か3月に行われるようで、イーサリアムのコアディベロッパーHudson Jameson氏は、重大な問題が浮上しない限りコミュニティはProgPowの施行を追求するとしています。イーサリアムコミュニティはアップデートのスケジュールをよく延期することでも知られていますが、来週のコンスタンチノープル後も引き続きネットワークの開発動向から目が離せさなそうです。

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