Vol.31:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析

仮想通貨市場

仮想通貨市場時価総額は、先週末には下げ止まり今週は上昇基調を維持しました(第1図)。

今週の市場時価総額の週安値は16日の1005億ドルで、週高値は21日の1361億ドルとなっています。

今週の注目ニュースとしては、①日本で運営される仮想通貨取引所を巡る動向、②元国際通貨基金(IMF)エコノミストのマーク・ダウ氏が先物ショートポジションを閉じる、③、米連邦準備銀行(FRB)の利上げ発表などがあります。

【第1図:仮想通貨市場時価総額】

出所:coinmarketcapより作成

Huobi(フォビ)口座解説開始、コインチェック仮想通貨交換業登録間近か

今年9月に香港の仮想通貨取引所フォビと資本・業務提携を締結し同社の子会社となったビットトレードが17日、日本におけるフォビ口座開設開始の発表をしました。

海外資本による仮想通貨取引所が、厳格な規制環境を誇る日本において運営を開始するのは初めてのこととなり、国内のみならず海外でも注目されています。

もっとも、ビットトレードが仮想通貨交換業の登録を済ませていることから、数々の海外取引所が日本進出を目論むなか、フォビは比較的スムーズに日本での口座開設開始に漕ぎ着けたと整理できます。

また、19日には金融庁が、マネックスグループが運営する仮想通貨取引所コインチェックを資金決済法に基づく仮想通貨交換業者として年内にも認可する意向との旨を日本経済新聞社が報じました。

こちらの報道に関しては、同日中にマネックスグループが、コインチェックの登録に関しては「審査中」ではあるものの「(金融庁から)発表された事実」はないと発表したことで正式な情報ではないことがわかりましたが、同取引所は、10月には新規口座開設の受付再開や11月には全取扱通貨の入金・購入を再開するなど、完全復帰に向けて足元着々と動いており、市場に相応の期待感を生んだことが指摘されます。

「これ以上『レモン』を絞るようなことはしたくない」、元IMFエコノミスト一年に及ぶ先物ショートポジションを手仕舞う

元国際通貨基金(IMF)エコノミストのマーク・ダウ氏が19日、一年ほど取引していたビットコイン(BTC)先物のショートポジションを全て手仕舞いしたとブルームバーグとのインタビューで明かしました。

ダウ氏は、昨年12月にBTC価格が丁度ピークを迎えたころ、BTC先物の取引開始が価格を押し下げると予想しショート(空売り)で市場に参入。今年は2度利益を確定したと話しました。

また、ポジションを手仕舞った理由として、「もう十分だ。(価格が)ゼロになるまで取引しようとは思わない。これ以上『レモン』を絞るようなことはしたくない。もう(ビットコインのことは)考えたくない。今がいいタイミングのように思える。」と発言。「レモン」は英語で、「欠陥品」という意味もある上、価格が「ゼロ」になる予想をほのめかしているため、アセットとしてビットコインを若干見限ったようなニュアンスが伺えます。

一方、理由がどうであれ、ダウ氏が先物のショートポジションを手仕舞いしたということで、「著名エコノミストが価格の下落に賭けるのを辞めた」ということに好感を覚えた市場参加者も少なからずいたと予想されます。

今週は同報道に加えBTC相場も上昇基調となっているため、この先のCOT(コミットメント・オブ・トレーダーズ)レポートが注目されます。

COTレポートとは、毎週土曜日(米国では金曜日の取引終了時刻)に米商品先物取引委員会(CFTC)から発表される、その週の火曜日時点までの全米デリバティブ市場における市場参加者のポジション状況をまとめたデータです。小口投資家、大口投資家(ノン・コマーシャルズ)、そしてヘッジファンドなどを含む大口のプロを示す「コマーシャルズ」の3カテゴリーのポジション状況を確認することができます。

ダウ氏がショートポジションを手仕舞ったのがアメリカ時間の水曜ですが、コマーシャルズの中にはダウ氏より先にショートポジションを手仕舞った投資家がいることも考えられるため、同カテゴリーにおけるロングとショートの比率には注目です。

米利上げを織り込み株価下落、仮想通貨は上昇

米連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備銀行(FRB)が金利の引き上げを決め20日、発表しました。

今回の発表では、①声明文から「さらなる穏やかな利上げ」が削除されなかった代わりに、「『いくらかの(some)』さらなる穏やかな利上げ」に変更があったことと、②ジェローム・パウエル議長がFEDのバランスシート圧縮をやめない意向を示したという2つのサプライズがありました。

昨今では、株価が不安定化しており、それらを考慮した市場では、①の文言削除と、②の圧縮ペース緩和を織り込んでいました。

しかし、こうした発表が今回はなかったことから、タカ派と受け止められ、リスクオフ容認と解釈され、株安およびドル安・円高に市場が振れているようです。

市場の動きやトランプ大統領の圧力にも左右されず、あくまで中立性を示したことが今回のポイントになります。

一方の仮想通貨市場は、17日より反発続伸としています。

10月の世界同時株安の際は、仮想通貨も株価に追随する形で急落しましたが、今週は既存金融市場と逆の動きとなりました。

今週の仮想通貨市場は久しぶりに安値圏で上昇基調となったため、資金流入につながった可能性もありそうです(サマリー参照)。

サマリー

今週は、3ヶ月ほど続いた「横ばい→下落」の流れを打ち破り相場が反転続伸となり、市場のムードがガラッと変わりました。

また、先日FinAltでお伝えしたハッシュレートとディフィカルティの動向と、出来高の注意点に関して動きもありました。

まず、11月から急落していたビットコインネットワークのハッシュレートですが、7日移動平均では今週は上昇基調に持ち直しました(第2図)。

今月は4日と19日にディフィカルティの調整が行われ、マイニング損益分岐点が引き下げになったことと、相場の持ち直しが背景にあると考えられます。

【第2図:ビットコインネットワークハッシュレート(7日移動平均)&ディフィカルティチャート】

出所:blockchain.comより作成

また、2016年12月31日を100として指数化したハッシュレート(14日移動平均)とディフィカルティの乖離率ですが、直近1ヶ月半ほどの間-5%を割っていた乖離率は、19日には-3.3%と安定の目安となる-5%から5%の間に戻しています(第3図)。これにより、現在参加しているマイナーがある程度安定してマイニングマシンを運用できていることが指摘され*、マイナー勢による強い売り圧力が一段落した模様です。

*719サンプルのうち、乖離率が-5%から5%以内で推移する日が76%に値するため、標準的な乖離率の水準を当方では同レンジとしています。

【第3図:ハッシュレートのディフィカルティからの乖離率(両者を指数化したデータから算出)】

出所:blockchain.comより作成

そして、底値圏で注目される出来高ですが、19日のビットコイン(BTC)の対ドル相場は、値幅は小さいものの、7日高値(3800.1ドル)を起点とするレジスタンスラインを、出来高の増加を伴いブレイクアウトしています。さらに、今週は上昇相場を出来高が確認するように増加しているため、トレンド転換の早期サインとなることが指摘されます(第4図)。

この先は、足元の反発がマイナートレンドに終わるのか、それともインターメディ

エートかメジャーな上昇トレンドとなるのかが注目となります。

【第4図:BTC対ドルチャート(出来高)】

出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成

テクニカル分析

BTCの対ドル相場は、今週の急伸で先週より25%高となっています。

また、相場は13日、21日、34日移動平均線の上抜けに成功しています(第5図)。

この先、続伸となれば11月29日高値(4488ドル)が上値目途としてあります(第4図内上紫線)。

一方、急伸の調整で押しが入った場合、34日移動平均線(3955.8ドル)や9日高値(3800.1ドル)が下値目途となります。

【第5図:BTC対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】

出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成

リップル(XRP)の対ドル相場は、先週比で28%高となり、13日、21日、34日移動平均線の上抜けに成功しています。

この先は、心理的節目となる0.4ドルや55日移動平均線(0.411ドル)などが上値目途としてあります。

反落の場合、34日移動平均線(0.362ドル)や節目となる0.36ドルが下値目途としてあります。

【第6図:XRP対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】

出所:Trading ViewのXRP/USDチャートより作成

イーサリアム(ETH)の対ドル相場は、先週から36.8%高となり、今月6日ぶりに100ドル台に乗せました。

また、相場は13日、21日、34日移動平均線の上抜けに成功しています(第7図)。

この先続伸の場合、節目となる120ドルや11月28日高値(127.8ドル)が上値目途としてあります。

反落の場合、34日移動平均線(110.5ドル)や9日高値(102.5ドル)などが下値目途となりそうです。

【第7図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】

出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成

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