リップル(XRP)にまつわる疑問

金融庁により仮想通貨が暗号資産と改称されるにあたり、通貨としての機能を仮想通貨では持ち得ないのではないかとの声もあります。今回は決済機能に特化した仮想通貨であるリップルについて解説し、通貨としての機能について考察します。同時にリップルを知る上で疑問として浮かぶことが多い点についても解説します。

※本稿では混同を避けるため「リップル」をプロジェクト名、「XRP」通貨単位として表現を統一しています。

XRPは通貨として機能する?

ブリッジ通貨としてのXRP

決済機能に特化した仮想通貨であるリップルは、従来の国際送金(SWIFT)に代わる方法として注目されています。リップルはXRPを用いることでブリッジ通貨としての役割を前提に開発が行われており、決済手段である通貨として採用される将来性を有する仮想通貨と言えます。では、ブリッジ通貨とはどのようなものなのでしょうか。

ここでブリッジ通貨を考える前に、法定通貨の為替がどのような仕組みになっているかを知っておきましょう。円を軸として考えた場合、ドルやユーロなどの他国の通貨と交換する場合、USD/JPY、EUR/JPYといった個別の為替レートを基に交換することになります。詳細な説明は省きますが、上記の送金を実現するためにはコルレス銀行がノストロ口座を保有し、対応する外貨をプールしておかなければいけません。世界のノストロ口座にプールされている資金は27兆ドルにも及ぶと言われており、この資金がXRPを用いることで解放されることが期待されています。

ブリッジ通貨としてのXRPをすべての通貨交換の間に挟むことで、このやり取りをシンプルにすることができます。特に流動性が十分に確保されていない新興国通貨などは、XRPとの為替ペアを設定することで対応する各国の法定通貨ペアを用意する必要もなく流動性を供給することが可能になります。

XRPは、インドルピーなどの取引額が多いにも関わらず、まだ効率的なマーケットが開拓できていない通貨に対してより有効となるように設計されています

参考:期待集まるリップル(XRP)、その可能性とは?

XRPのマーケット戦略

XRPがブリッジ通貨として機能することで、マーケットメーカー(取引所など)は流動性を供給するため、XRPをプールしておく必要があります。これはノストロ口座と同じ仕組みになりますが、各国通貨を個別で用意しておくよりXRPを単一で保有しておく方が効率的な運用ができます。

マーケットメーカーは流動性を供給するために資金をプールしますが、これは法定通貨との売買により利用されます。つまり、マーケットメーカーは送金額を確保するためにマーケットから一定のXRPを集めてくる必要があります。これがXRPの実需を高めることになります。

さらに、XRPは銀行に対して条件付き契約をリップル社と結ぶことでXRPを保有することによって生じる価格下落リスクを抑えることができるとも言っています。これは、デリバティブ取引でいうヘッジ取引と同様の考え方により実現されます。

また、マーケットメーカーがXRPを売り抜けることで利益を得ることを規制するために売却制限も設定されています。

以上のようにブリッジ通貨としての役割とそれを支えるマーケット戦略により、XRPは通貨として機能しうる可能性を秘めています。

リップルとブロックチェーンの関係

リップルはよくブロックチェーンで用いられている分散型台帳はブロックチェーンではないと言われます。それは、リップルが採用している「XRP Ledger」とPrrof of Consensus(PoC)の仕組みが理由となっています。

XRP Ledger

ブロックチェーンとは、コンセンサスアルゴリズム(※1)に基づき不特定多数のノード(ネットワークに参加しているPCや携帯端末などのこと)により、維時間経過とともに合意形成が覆らないようにする(※2)プロトコルや実装された機能を指します。

一方、リップルに採用されているXRP LedgerはUnique Node List(UNL)に基づきバリデーターと呼ばれる特定の代表者によって上記の合意形成に関する問題を解決しているため、ブロックチェーンとは異なると指摘されることがあるのです。

つまり、ブロック生成にあたって、不特定多数の参加者ではなくバリデーターを選任することで合意形成の秩序を維持しているからと言えます。

※1 PoW(Proof of Work)やPoS(Proof of Stake)などのブロック承認方法を定めるアルゴリズム
※2 ビザンチン障害と呼ばれる合意形成の際に生じる問題をどう解決するかということが論点になります。

PoC

PoCはPoWやPoSといったコンセンサスアルゴリズムとは異なり、UNLから選任されたバリデーターの8割が承認したLedger(台帳)をXRP Ledgerで管理すると規定しています。

PoWが不特定多数の参加者がマイニングを経て、膨大な計算のもとブロックを承認していくのに対し、PoCはリップルによって選任されたバリデーターのコンセンサスにより、台帳管理が行われています。

つまり、XRP Ledgerと同じように不特定多数の参加者によりブロック承認を行うのでなく、バリデーターという代表者が承認を行うことがブロックチェーンではない理由となります。

分散と非中央集権の違い

リップルは、中央集権的な仮想通貨と耳にすることがあります。その理由としては以下の3つが挙げられます。

①取引承認の管理方法

前述したバリデーターを選任する際に用いるUNLをリップル社が管理していることが挙げられます。
リップルはそもそもビットコインのようにPoWを採用せず、ネットワークの秩序を保つためのルール作りや管理者をリップル社が決めています。

②リップル社によるサーバー管理

XRP Ledgerを管理するサーバーを管理運営しているのはリップル社であり、ノードによりブロックチェーンを管理する運営方法とは異なっています。

③リップル社が大量のXRPをリザーブ

リップル社はマーケットを適切にコントロールするために発行した1000億XRPの内、630億XRPを保有しています。ここで、懸念されるリップル社の大量売却はロックアップという仕組みを用いて対応されています。これは、エスクローと呼ばれる引き出し制限の掛かったアドレスにXRPをおくことで、一括売却を不可能にします。

以上のことから、リップルが中央集権という指摘はもっともですが、台帳管理自体は分散化されているとも言えます。「分散」とは、1つにまとまっている権限を分散化させた状態を指し、中央集権と併存することもあり得ます。

一方、「非中央集権」とは中央集権ではない状態を指すため、ブロックチェーンにより分散管理され、全ノードが平等なネットワークを形成していることを表します。

リップルは、①台帳管理が分散化されており、③マーケットメーカーに流動性供給を委任していることで分散管理体制が築かれていると考えられます。

まとめ

リップルにまつわる疑問点をまとめました。リップルは中央集権的と言われながらも銀行との提携などを進めつつ、実用化に向けて進行しているプロジェクトです。時価総額の地位もビットコインに続く2位を盤石なものとしています。

仮想通貨で懸念される課題を他のプロジェクトとは違った視点から解決するからこそ理解しがたい仕組みもありますが、今後の動向にも期待が寄せられます。

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