Vol.29:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析

仮想通貨市場

今週の仮想通貨市場時価総額は、週前半の横ばいから後半には下落基調に転じており、足元1075億ドルで推移しています。

時価総額が1100億ドルを割り込むのは、実に昨年の8月ぶりとなります。

今週の週高値は2日の1391億ドルで、週安値は1062億ドルとなっています。

今週の注目ニュースとしては、①20カ国・地域(G20)首脳会談の共同声明で仮想通貨の国際的な規制基準が言及される、②、日本政府・与党が来年度税制改革で仮想通貨交換業者に対し一部の顧客情報開示を求める方針を固めたこと、③米証券取引委員会(SEC)のビットコイン上場投資信託(ETF)の承認可否を巡る動向などがあります。

【第1図:仮想通貨市場時価総額】


出所:coinmarketcapより作成

G20共同声明:FATF基準に沿った規制を

11月30日から12月1日にかけてアルゼンチン・ブエノスアイレスにて20カ国・地域(G20)首脳会談が開催され、閉幕後に公表された8ページにおよぶ共同声明では、仮想通貨の国際的な規制基準に関しての言及がありました。

仮想通貨の国際的な規制基準を巡っては、今年の3月より、G20の指示を受けた金融活動作業部会(FATF)などの基準設定団体(SSBs)が市場のモニタリングと具体的な規制の枠組みの制定に向けて動いており、10月にはFATFが、参加国に遵守義務(法的拘束力はない)が生まれる「FATF勧告」に仮想通貨に関する要項を初めて盛り込んだと同時に、仮想通貨と仮想通貨に関連するサービスを提供する法人・自然人の定義づけを行いました。

今回のG20共同声明では、引き続き仮想通貨市場のモニタリングを行なっていくことに加え、マネーロンダリング防止(AML)とテロ資金供与対策(CFT)の観点から、FATFの規制基準に沿った市場の規制を行なっていくと明記されました。

FATF勧告では、仮想通貨交換業や一部のウォレットプロバイダーが、AML/CFTの観点から規制され、認可または登録されるべきだとされており、これらの法人または自然人が特定非金融業種・専門職(Designated Non-Financial Business and Profession)となる可能性があります。

2018年は、各国が仮想通貨取引所やICOに対しての規制や取り締まりを強化した年となり、特に、1月に韓国で仮想通貨の取引禁止の可能性が浮上した際や2月にインドが規制に乗り出した際は、市場が軟調となりました。一方、10月にFATF勧告が更新された際や今回のG20共同声明発表後も市場の反応は薄く、市場の国際的な規制という材料はすでに織り込み済みであることが指摘されます。

2019年度税制改革:取引所に情報開示義務か

本邦政府・与党が、来年度税制改革にて仮想通貨取引にて得た利益の課税逃れを防ぐべく、仮想通貨交換業に対し、申告漏れ・脱税の可能性が疑われる利用者に関する情報を照会できるようにする方針を固めたと、毎日新聞社が4日報じました。

現在、仮想通貨取引所利用者の情報は、国税庁の要請に対し任意で応じることになっていますが、来年度はこれが見直される見通しです。

一方、個人情報保護の観点から、照会可能な条件としては、原則1000万円以上の所得を得ている可能性がある利用者のうち、半分以上で申告漏れが確認できた場合に限るということです。

こちらの制度は、2019年度の「税制改革大網」に盛り込まれ、一定の周知期間をおいて2020年から施行される見通しです。

SECVanEck/SolidXビットコインETF承認を延期:承認にはまだ時間を要する?

米証券取引委員会(SEC)が12月6日付で、VanEck/SolidXのビットコインETFの承認判断を来年2月27日まで延期したことを公式文書で発表しました。

こちらのビットコインETFに関しては、市場でも承認判断が延期されることが予想されていましたが、注目は、SECでは仮想通貨推進派として知られるへスター・ピアース委員が、5日にワシントンD.C.にて開催されたデジタル資産に関するカンファレンスにて同委員会がビットコインETFを承認するのには相応の時間がかかると示唆したことです。

日本時間では、この事実が6日夜から7日の朝にかけて関連メディアで報道され、相場にも影響を及ぼしたことが指摘されます。

今年の7月には、ETFで著名な資産運用会社のブラックロックが仮想通貨ETFの可能性を模索しているとの情報がリークした後に相場がドラマチックに上昇し、8月にSECが、ウィンクルボス兄弟が申請していたビットコインETFを否認した際には相場が下落基調になるなど、ビットコインETF上場への市場参加者の期待感が顕著に伺えます。

サマリー

先週は反発も確認された仮想通貨市場でしたが、今週は下落基調となり先月25日につけた年初来安値(1151億ドル)を更新しています。

先日、「ビットコイン推定限界安値はどこだ?マイニング損益分岐で見る下値目途」で紹介したビットコインのマイニング損益分岐点を起点とする推定限界安値の3700ドルでしたが、現在はハッシュレートの下落に伴いディフィカルティも下落しさらに引き下げとなっているようです。

ハッシュレートがこの調子で下落し続けると、マイニング損益分岐点を起点とする推定下値目途も段階的に下がっていくことになってしまい、相場の下落基調継続およびハッシュレートのさらなる低下にも繫がることが指摘されるため、現在はまさに悪循環が起きていると言えるでしょう。

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)の対ドル相場は、2日の始値(4241ドル)が13日移動平均線を上抜けましたが、同日からは下落基調に入った格好となり、6日には終値を3531ドルに付け、11月25日の年初来安値(3657ドル)を更新しました(第2図)。

相場の移動平均線からの乖離率は、足元-12.2%まで広がっており、RSIも25%と、売られ過ぎ水準で推移していることから、この先は相場が反発するか注目されます。

【第2図:BTC対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Trading ViewのBTC/USDチャートより作成

リップル(XRP)の対ドル相場は、1日に34日移動平均線が55日移動平均線を割り込んだことで、4本の移動平均線全てがデッドクロスを示現しました(第3図)。

相場の移動平均線からの乖離率は-15%まで広がり、RSIも27%で推移しており、本日はなんとか上昇に転じているようです。

【第3図:XRP対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Trading ViewのXRP/USDチャートより作成

イーサリアム(ETH)の対ドル相場は2日、日中高値(122.3ドル)が13日移動平均線を超えましたが、終値(117.1ドル)は同水準を割り込みました。

それでも、同日の相場は、移動平均線からの乖離率を-3%まで縮めました。

しかし、2日以降は相場が下落基調となり、足元、乖離率は-25%と大幅に広がっています。

RSIも23%とかなり低い水準で推移しているため、相場の下落に歯止めがかかることが期待されます。

【第4図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Trading ViewのETH/USDチャートより作成

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