ビットコインETFより注目されるBakktの正体とは?

概要

ニューヨーク証券取引所(NYSE)を所有するインターコンチネンタル取引所(ICE)は、既存の先物決済機構であるICE Clear USをプラットフォームとするBTCの1Day先物取引を提供予定となっており、CFTCの承認待ちを前提として、現状12月12日にサービスのローンチを予定しています。

「Bakkt」は、BTCの新たな取引所として認識されることが多いのですが、本来は仮想通貨(現状BTCのみ)のウェアハウジングソリューションで、現物のウォレット保管の役割を提供しています。

Bakktに保管されているBTCは英国の有名な保険組合Loyd’s (ロイズ)と、Bakkt自身により100%保証を担保されており、この点が機関投資家を呼び込む重要なポイントにもなっています。

Bakktは、BCG(ボストンコンサルティンググループ)、スターバックス、マイクロソフト等と協働することも発表していますが、今後のサービス展開は未定の状況となっております。12月12日のローンチ時のBakktは、ウェアハウジングに限定したサービスで想定されていますが、将来的にはBTCのレンディングを含めたカストディーサービスを視野に入れているようです。

続いて、機関投資家の参入が期待されるBakktの取引の流れから、Bakktがどのようなエコシステムを齎すのか考察したいと思います。

取引開始までの主な手続き

なお、手続きの詳細については各FCM業者やICEにてご確認ください。

  1. 取引参加希望者は、先物取次業者(“FCM”)にて、KYC-AML確認を受けた上でSMA(“Separately Managed Account”の略)口座を開設します。
  2. (FCMを経由して若しくは直接)ICE Clear USに対し、先物取引にかかる必要書類を提出します。
  3. (FCMを経由して若しくは直接)ICE Clear USに対し、 Bakkt上のWarehouse Accountを開設手続きを依頼します。
  4. 上記手続き完了後、SMA口座がWEB ICE IDと連携されることで、WEB ICE上でのBTC先物取引が可能となります。

手数料

  • Bakkt上の現物保管料は現状未定のようです。
  • 1取引毎に取引額の5%(ミニマムロット1BTC)が発生します。
  • FCMへの手数料は取引参加者の信用力によって異なります(Brokerage fee)。

売り注文の流れ

BTCのShort(売り注文)取引を行いたい場合、売りたいBTC(x1倍)を事前(※1)にBakktを経由してSMA口座に送金する必要があり、空売りはできない形態がとられているようです。また、ユーザーは事前に保有するBTCをBakktのWarehouse Account に送金しておく必要があります。

この際、BakktからSMA口座への現物移動は疑似的なもので、データ記録上で管理になりますので、現物はBakktに保管されたままの状態にあります。

(※1)EST12PMまでにBakktからSMA口座に電子的に振り替えた分を上限として同日の8pmから取引可能となっています。(取引時間等については、今後ICEの方で変更される可能性がありますので、ご留意ください。)

買い注文の流れ

BTCのLong(買い注文)取引を行いたい場合、金銭(米ドル)(x1倍)を事前(※1)に指定口座に送金します。

BTC引き出しの流れ

300BTCもしくは、これを超える場合は自身のBakktのWarehouse accountに保管されているBTC総数の10%が1日の引き出し上限となっているようです。

そして、EST12PMまでに引き出し依頼をした分を翌営業日のEST9am-5pmの間にBakktから取引参加者のWalletへの引き出し処理がなされます。(取引時間等については、今後ICEの方で変更される可能性がありますので、ご留意ください。)

デポジットモデル

想定されるBakktのメリットデメリット

メリット

  • 米商品先物取引委員会(CFTC)の監査が入ることで、見せ玉など不公正取引を排除でき、価格の透明性確保が期待されます。
  • ICEのプラットフォームで既存の商品先物等に加え、BTC先物(1day)を取引できるようになります。
  • 機関投資家がBTCを保有する場合にBakktが全て保管・保証してくれます。(但し、前述の通り、保管料は現状未定となっています)
  • FCMを経由して口座開設が必要となるため、KYCやAML対策が既存金融の水準に維持されます。
  • 大手取引所やマイナーが保有する大量のBTCをBakktに保管することが可能となります。
  • 商品設計を1day先物にすることによって、実質的な現物市場を実現しています(現物決済が伴う取引)。

デメリット

  • 急遽現物を引き出したい場合に、時間と枚数の上限制約があります。
  • レバレッジ取引ができません。
  • 現物(BTC)を保有していなければ、Shortから取引ができないようになっています(空売り不可)。
  • FCMを経由するため、口座開設のハードルが高くなります(クリアリングブローカーによる精査が必要)。

まとめ

以上のように、Bakktは、①透明性の観点、②セキュリティーの観点、③KYC・AMLの観点などから、機関投資家のフローを呼び込む可能性が高いと考えられます。

1day先物を活用しながら、実質的な現物市場を実現しており(翌日には現物転される)、CMEやCBOEなどの差金決済型BTC先物や、ビットコインETFなどとは一線を画し、現物市場に影響を齎す可能性が高いと言えます。

しばらく見極めは必要ですが、Bakktローンチは、機関投資家フローの流入を通じて、市場の健全化が進む重要な要素になると期待されます。

筆者:satogram(Twitter)

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