Vol.24:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底解説

仮想通貨市場

今週の仮想通貨市場時価総額は、週中盤と後半に突発的な動きがあったものの、先週に引き続き方向感に欠ける値動きとなっています(第1図)。

今週の週安値は30日2018億ドルで、週高値は1日の2102億ドルとなっており、先週の週高値と週安値のレンジ(47億ドル)よりかは広いものの、依然狭いレンジとなっています。

今週の注目ニュースとしては、①カナダの仮想通貨取引所がTwitter一時停止で出口詐欺の疑惑が浮上、②コインチェックが経営収支を発表し一部サービスを再開、③、金融庁がICO規制を整備していく方向性を発表、④テザー社がバハマの銀行との提携関係を発表したことなどがあります。

【第1図:仮想通貨市場時価総額チャート】


出所:coinmariketcapより作成

加仮想通貨取引所出口詐欺疑惑でユーザー困惑

カナダ・アルバータの小規模仮想通貨取引所Maple Change(メープルチェンジ)が10月28日、同取引所が保管する全ての仮想通貨がバグを原因に何者かに不正に出金され、調査の結果が出るまで返金は出来ないとTwitterで発表した後、アカウントを停止させました。Twitterアカウントは翌29日に復旧したものの、突然のアカウント停止に「出口詐欺ではないか」との疑惑が浮上し、話題になりました。

同社のTwitterによると、残念ながら流出した分の顧客資産の全額返金はできないようですが、できる限りの損失手当はしていくそうです。

Maple Changeは主要仮想通貨データサイトcoinmarketcapにも載らない程小規模なことから、取引量も相応に少ないと考えられます。しかし、この先仮想通貨取引所に対するセキュリティ対策などの標準化が進めば、小規模な取引所は設備・人員投資に資金が回らなくなる可能性が予想されます。また、その過程で小規模取引所がハッキングのターゲットになることなども考えられ、この先はセキュリティ面に投資ができる大手仮想通貨取引所が業界を席巻すると予想されます。

コインチェックの赤字発表:営業完全再開への投資

29日にはコインチェックを子会社として持つマネックスグループが、コインチェックの今年4月から9月の税引き前収益が8億4700万円の赤字だったことを発表しました。

コインチェックは一部サービスを停止していることもあり歳入が減少している一方、金融庁からの業務改善命令を受け体制整備への投資費用が嵩みこのような現状になっているようです。

この日の相場は午後8時頃から急落しており、コインチェックの赤字発表が市場参加者の不安を煽った可能性が指摘されますが、翌30日に同社が新規口座開設と一部サービスの再開を発表した際は、相場はほぼ無反応でした。

現在コインチェックで取引に関して利用可能なサービスは、①口座開設、②BTC、ETH、LTC、BCHの入金と購入、③全取扱銘柄の出金と売却、④レバレッジ取引の決済と証拠金の入金、⑤円の入出金となっています。

テザー社が新たなバンキングパートナーを発表

米ドルの価値に1:1でペッグされるとするステーブルコインUSDTを発行するテザー社が11月1日、バハマの金融機関Deltec Bank & Trustで口座を開設したことを発表しました。

テザー社を巡っては、10月2日に提携関係にあったプエルトリコのノーブル銀行との関係が決裂して以来、USDTの担保性に懸念が再燃し、10月15日には価格が1ドルから大幅に乖離していました(現在は終値ベースで0.99ドル台まで回復:第2図)。

【第2図:USDT対ドルチャート】


出所:coinmarketcap

今回のDeltecとの提携によりその信頼回復に期待が寄せられる一方、他社が発行するステーブルコインの台頭により、競争が激化してくることが予想されます。

USDTの時価総額は、先月のスキャンダル以降下落しており、現在は17億ドル台で推移、10月月初から10億ドルほどの下落幅となります(第3図)

【第3図:USDT時価総額チャート】


出所:coinmarketcapより作成

金融庁:ICO法整備で健全化へ

11月1日には、日本金融庁が「仮想通貨交換業等に関する研究会」の第8回目を開きました。今回の研究会では、ICOに関する規制が議論され、金融庁は配当などが出る投資性のあるセキュリティートークンと、サービスの決済に用いられるユーティリティートークンを区別してそれぞれ適切な規制を整えていく方針を示しました。

ICOはスタートアップ企業などが柔軟かつ迅速に資金調達をできることで2017年から注目を集めましたが、事業計画やトークンの設計などに国際的にも明確で一貫した規制基準はなく、スキャム(詐欺)が横行し、2018年からは禁止または規制を強める動きが活発になっています。中国と韓国に関しては、ICOを一切禁止しており、アメリカでは証券取引委員会(SEC)が発行体に同委員会と相談するよう呼びかけています。

今回、日本が正式な規制に乗り出すことで、この先日本でのICO件数が増加することも見込めますが、金融庁は既に仮想通貨業界に対して厳格な規制を敷いてきたことから、ICO自体を行うハードルが相応に高く設定されることが予想され、「スタートアップでも行える資金調達方法」というICOの特性が薄れていくことも考えられます。

今年の9月以降、ICOによる調達額および件数は前年を割っており、昨年から続いたICOブームは徐々に減速しています。この先は国際的に適切な規制が敷かれ、投資家からの信用を勝ち取ることが一つの大きな課題となるでしょう。

サマリー

直近2週間では、仮想通貨市場はおおむね横ばいとなっており、一部では「あくびがでる」とも形容されています。ポジティブかネガティブか問わず、ニュースには敏感に反応してきた仮想通貨市場だったのでこれだけ目立った値動きがないのは異例です。

現在は出来高の水準も低下してきていることから警戒を要します。

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)の対ドル相場は、10月27日に心理的節目となる6500ドルを割り込み、29日には6320ドルまで安値を広げました。

10月30日からは上昇に転じ、本稿執筆時点(15:00)では一目均衡表転換線(6419.75ドル)付近で推移しています。

現在は遅行線も均衡表も逆転しており、実体線が雲の下で推移していることから、弱気相場となっています(第4図)。

【第4図:BTC対ドルチャート(一目均衡表)】


出所:Bloombergより作成

イーサリアム(ETH)の対ドル相場は29日に34日移動平均線が55日移動平均線の下から接近し重なっていましたが、その後上抜けには失敗っしています(第5図)。

10月30日からは相場は上昇に転じていますが、4本の移動平均線は依然デッドクロスを維持しており、弱気相場が続きます。

【第5図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Bloombergより作成

リップル(XRP)の対ドル相場は、10月29日に13日、21日移動平均線を割り込みましたが、55日移動平均線の下抜けは死守しました(第6図)。

翌30日からはBTC、ETH同様上昇に転じ、31日には21日移動平均線、11月1日には13日移動平均線の上抜けに成功しました。

この先は心理的節目となる0.46ドルが上値目途としてあります。

【第6図:XRP対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Bloombergより作成

【前回までのFinAltウィークリーアップデート】
Vol.23:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析
Vol.22:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析
Vol.21:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析

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