Vol.22:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析

仮想通貨市場

今週の仮想通貨市場時価総額は、15日に大幅上昇を記録し2215億ドルの週高値を記録しました(第1図)。

今週の週安値は15日の1986億ドルとなっています。

相場は現在落ち着きを取り戻し、15日の上昇前と比べ80億〜100億ドルほどベースアップとなっているようです。

今週の注目ニュースとしては、①USDT(テザー)からの逃避の動きにより仮想通貨価格が押し上げられた可能性、②米資産運用会社フィデリティ・インベストメンツが、子会社「フィデリティ・デジタルアセット・サービス」を設立し機関投資家向け仮想通貨運用とカストディに参入を発表、③金融作業活動部会(FATF)が主催するFATF WEEKの閉幕などがあります。

【第1図:仮想通貨市場時価総額チャート①】


出所:coinmarketcapより作成

仮想通貨価格急伸のなかUSDTが逆行安

週明け15日は仮想通貨が軒並み急伸を記録し、市場時価総額は先週11日の急落幅を帳消しにしました(サマリー参照)。背景には、米ドルに1:1でペッグされるとするUSDT(テザー)の信用力が揺らいだことにより、同通貨から逃避の動きがあった可能性が指摘されます。

先日もお伝えした通り、先週よりUSDTの価格はペッグされているはずの1ドルから下方に乖離し始めており、15日には一時的に0.85ドルまで下落しました(第2図)。

【第2図:USDT対ドルチャート】


出所:Krakenより作成

USDTはその価値が安定した「ステーブルコイン」として絶大な人気を博していましたが、昨今では他のステーブルコインの台頭に陰りを見せています。

つい先日も、米アトランタの仮想通貨決済プロバイダーのBitpayが、顧客となるビジネスを仮想通貨の激しいボラティリティから守るため、ステーブルコインでのセトルメント受取りサービス開始を発表しましたが、Bitpayが採用したのはGemini Dollar(GUSD)とUSD Coin(USDC)の2種類でした。

この先は「テザー離れ」の加速が予想されます。

フィデリティが仮想通貨に参入:ウォール街の需要を見込む

15日には、72年もの歴史がある米資産運用会社フィデリティ・インベストメンツ(フィデリティ)が、機関投資家向けの仮想通貨運用とカストディサービスを開始するべく、専門の子会社「フィデリティ・デジタルアセット・サービス」を設立することを発表しました。

フィデリティは、ウォール街での将来的な仮想通貨への需要増加を見込んでいるようで、来年の早い段階でビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のサービスを開始するとのことです。

機関投資家を市場に呼び込むためには、資産を安全に管理するカストディサービスは不可欠と言えるため、来年は仮想通貨市場での機関投資家増加に期待が寄せられます。

また、余談とはなりますが、フィデリティは既に意外なところで仮想通貨との繋がりがあります。フィデリティ・デジタルアセット・サービスのヘッドとなるトム・ジェソップ氏によると、フィデリティCEOのアビゲイル・ジョンソン氏は、2014年から仮想通貨投資に着手していたようで、今回の新会社設立もジョンソン氏の仮想通貨への強い興味が後押しになったようです。また、フィデリティはニューハンプシャイヤー州で仮想通貨のマイニングも行なっています。

仮想通貨市場におけるナレッジを積み上げてきたフィデリティによるサービスには相応の信用力があると言えるでしょう。

FATF WEEKが本日閉幕:仮想通貨規制に関する発表に期待

今週14日から19日は、金融作業活動部会(FATF)が主催するFATF WEEKが開催されています。FATF WEEKでは、204の法域から800人もの関係者が集いマネーロンダリング防止(AML)やテロ資金供与対策(CFT)について議論します。

今回注目なのは、仮想通貨の規制がアジェンダの1つとして盛り込まれている点です。

先週11日から12日に開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、既存のFATFの仮想通貨規制方針またはその一部が、参加国に遵守義務の生まれる「基準」へと格上げされるか注目されましたが、米国の利上げによる為替問題が主な焦点となり、仮想通貨の規制に関する進展はありませんでした。

依然、FATFからは何も発表はありませんが、FATF WEEK閉幕後の発表に注目が集まります。

参考記事
G20会合(バリ):為替へのフォーカスで仮想通貨規制に動きはあるか
【後編】仮想通貨市場規制と今後:金融活動作業部会(FATF)の動向を読み解く
【前編】仮想通貨市場規制と今後:金融活動作業部会(FATF)の動向を読み解く

サマリー

直近2週間で仮装通貨市場は急落と急伸をみせある意味仮想通貨らしい値動きをしたものの、15日以降は「嵐の後の静けさ」が広がっています(第3図)。

【第3図:仮想通貨市場時価総額チャート②】


出所:coinmarketcapより作成

この先の注目イベントとしては、来週25日にロンドンで開催されるBitcoin Cash Talk Series IIがあり、11月15日に予定されているハードフォークの前に各勢力が顔を合わせる最後のチャンスとなります。ビットコインキャッシュコミュニティーのハードフォークを巡る一連の動向はFinAltでもお伝えしてきましたが、BCHの分裂は、各勢力の溝が深まっていることからもはや避けては通れない見通しとなっており、本イベントで正面衝突が起こることも予想されます。

参考記事
【アップデート2】ビットコインキャッシュ(BCH)分裂確定?ビットコインスタッシュとは
【アップデート】分裂の危機にあるビットコインキャッシュ(BCH)の今後:対立はさらに激化?
ビットコインキャッシュ(BCH)ハードフォークアップデートに異論続出:コミュニティーの今後は?

テクニカル分析

ビットコイン(BTC)の対ドル相場は、15日に一気に13、21、34、55日移動平均線を上方に突き抜けました。しかし、その後は10月8日高値周辺(6730ドル)で上値が重くなり、本日は55日移動平均線を割り込んでいます。

また、足元13、21、34日移動平均線が収斂しており、相場は方向感を失っていると言えるでしょう(第3図)。

【第4図:BTC対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Bloombergより作成

イーサリアム(ETH)の対ドル相場は、直近1週間で13日移動平均線と21日移動平均線が34日移動平均線を割り込んだことで、4本全ての移動平均線がデッドクロスに転じました(第4図)。

10月第1週、第2週は相場がおおむね横ばいとなりましたが、足元再び下落基調に転じています。

【第5図:ETH対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Bloombergより作成

リップル(XRP)の対ドル相場は、心理的節目となる0.4ドル付近で下げ止まり15日には反発をみせました。

16日には13日移動平均線が34日移動平均線を割り込みデッドクロスが出現し、翌17日からは相場が下落に転じましたが、13日移動平均線がサポートとして機能しているようです(第5図)。

【第6図:XRP対ドルチャート(13、21、34、55日移動平均線&RSI)】


出所:Bloombergより作成

前回までのFinAltウィークリーアップデート
Vol.21:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析
Vol.20:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析
Vol.19:FinAltウィークリーアップデート 仮想通貨価格と市場動向を徹底分析

 

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