イーサリアム(ETH)マイニング報酬減額決定:インフレ抑制で価格上昇なるか

ETH供給量は開発者の予想を遥かに超えていた

イーサリアムコミュニティは毎週金曜日に主にコア開発者、そしてマイナーや巨額ETH保有者を対象にミーティング(Core Devs Meeting)を行い、ネットワークの改善に関する様々な議論を行っております。

そんなCore Devs Meetingで8/31、イーサリアムマイニングの報酬額を現在の3ETHから2ETHへの減額と、「Difficulty Bomb(PoSからPoWへの以降)」発動を一年延期する案が採択されました。これらのアップデートは、Metropolis(メトロポリス)と称されるハードフォークアップデートの2段階目、「Constantinople(コンスタンティノープル)」に盛り込まれている改善案の一部でした(EIP−1234)。

Constantinopleの実装は2018年10月の第2週目と噂されていますが、発動されるブロック番号が依然決まっていないため、これからのコミュニティの動向が一層注目されます。

さて、今回注目のETHマイニング報酬の減額ですが、背景にはETH建で見たインフレ率を抑制する目的があります。

イーサリアム共同開発者のビタリック・ブテリン氏の2017年の計算によると、ETHの供給量が1億に到達するのは2100年周辺となっておりましたが、CoinMarketCapによると現在の供給量はすでに1億ETHを超えており、予想を遥かに上回っております。イーサリアムコミュニティ内でも、現在の3ETH/15秒のマイニング報酬額が多すぎるため、インフレ率が過度に上昇しETH価格の下落が加速しているという見方が強く、以前よりマイニング報酬額の減額が議論されていました。

マイナーにとってはおよそ33.3%の報酬減額になるため反対する動きもありましたが、インフレ抑制によるETH価格上昇を見込み今回のミーティングでは参加したマイナー側も減額に合意した格好となりました。

時価総額第1位のビットコインネットワークには、報酬の半減、いわゆる「半減期」といわれるプログラムがプロトコルに盛り込まれており、210,000ブロック毎にマイニング報酬が半減します。一方のイーサリアムネットワークには、このようにインフレ率の調整を目的とするプロトコルはなく、替わりにコミュニティでの議論を活発に行い、ネットワークを段階的にアップデートさせております(もちろん、他のネットワークでも同じようにアップデートがなされておりますが、イーサリアムは開発者数が最も多いネットワークと言われております)。

ビットコインの半減期を振り返る

ビットコインネットワークでは、今まで2012年と2016年に半減期を迎えており、この先は2020年6月周辺で次の半減期を迎えると言われております。

2016年7/9の半減期を振り返ると、BTCの対ドル相場は2016年2月より緩やかな上昇基調となっておりましたが、5/23から6/19にかけて終値ベースで71%上昇した後、6/20から6/22にかけて20%の反落を記録しました(第1図)。半減期があった7月の間はおおむね横ばいとなり、7/31から8/2の間には再び急落(−13%)したものの、8/2以降は上昇基調に戻りました。

「半減期があると長期的には価格が上がる」という主張を散見しますが、半減期があった前後で相場が乱れたが元の軌道に戻ったという見方もできます。

【第1図:BTC対ドルチャート(2016年1月〜2016年12月)】

出所:Bloombergより作成

ETHマイニング報酬減額を受けた市場の反応

今回イーサリアムのマイニング報酬減額が決定された翌9/1には、ETHは始値(282ドル)から終値(297ドル)で5%の上昇を記録しました(第2図)。しかし、9/2から9/4にかけて相場は下落しております。このことから、ETHマイニング報酬減額に対する期待感は現段階では市場に反映されていないと考えられます。

「半減期があると価格が上がる」というロジックが市場参加者間で共有されているとすると、10月に向けて相場が上昇基調になることも予想されますが、投機筋先導の市場で、決済通貨またはスマートコントラクトのGAS代という需給のバランスが確立されていない中、供給量の調整がはたしてどれほど価格に影響を及ぼすか疑問も残ります。

【第2図:ETH対ドルチャート】

出所:Bloombergより作成

参考記事

イーサリアム(ETH)のハードフォークとは?:The DAO事件や4段階アップデートなどまとめて解説!

ビットコインサプライキャップ80%到達:この先どんな影響があるか?

参考ニュース

Ethereum Mining Reward will be reduced from 3 to 2 ETH

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