ネム(NEM・XEM)とは?仮想通貨の将来性・取引所・チャート

仮想通貨ネム(NEM)はNew Economy Movement(新たな経済圏の創出)を目的として誕生した仮想通貨です。2018年1月に発生したコインチェック社による不正流出事件によって流出した通貨として、大きくメディアに取り上げられたため、仮想通貨にあまり興味がない人でもニュースなどでネムの名前を目にした方も多いはずです。今回は仮想通貨ネムの特徴を踏まえて、その将来性や取引所、チャートについてまとめて解説していきます。

ネム(NEM・XEM)とは

ネムはアルトコインに分類される仮想通貨です。コインチェック社の不正流出事件前はイーサリアムやリップルと並ぶ、人気通貨として国内を中心に価格が高騰していました。なぜネムが多数あるアルトコインの中でも人気を集め、価格が高騰していたのかを知るために、まずはその概要を解説します。

冒頭でも解説しましたが、名前の由来はNew Economy Movement(新たな経済圏の創出)の略称に由来します。ネムは他の仮想通貨の問題点である「富の集中化」を克服し、ネム保有者たちに公平性をもたらすことで富を分散化させることを目的として開発された仮想通貨です。2014年1月19日にutopianfutureというユーザーがbitcointalk.orgの掲示板にて企画を発案し、2015年3月に公開されました。2017年3月にはシンガポールにてNEMで形成される経済圏のさらなる拡大を目標としてNEM財団が立ち上がり、ネムのブロックチェーンの普及促進のために活動をしています。

ネムのブロックチェーン技術は、ビットコインのブロックチェーン技術よりも拡張性があり、外部アプリケーションとの統合も容易という特徴を兼ね揃えています。ネムのブロックチェーンは電子署名、資産管理、独自トークンの発行なども可能であり、ビットコインと比較し発展性のある仮想通貨となっています。

また仮想通貨ネムの単位は「XEM(ゼム)」であり、総発行量は8,999,999,999XEMとなっています。さらに、ネムにはビットコインのようなマイニング(採掘)機能がなく、トークンの新規発行はありません。NEMネットワークに貢献する保有者は後ほど解説をする「ハーベスト」という機能でNEMが分配される特徴を持っています。

ネムは仮想通貨としての発展性の高さや開発コンセプト、「ハーベスト」から日本国内を中心に人気を集め、渋谷に仮想通貨NEMに特化した「nem bar」というネムのコミュニティ・バーも誕生し話題を集めました。

ネムの仮想通貨としての特徴を示すと代表的なものは下記の5つになります。

  • ハーベスト
  • PoI(Proof of Inportance)
  • カタパルト(Catapalt)
  • アポスティーユ(Apostille)
  • ネームスペースとモザイク

次にその特徴を1つずつ解説していきます。

以下の解説は技術的な部分にも多少踏み込んでいるため、直接的に価格に結びつく要因のみを知りたい方は次章のネム(NEM)の価格動向にお進みください。

▼ネム(NEM・XEM)の価格動向

ネム(NEM・XEM)の4つの特徴

ハーベスト

ネムにはハーベスト(収穫)と呼ばれる独自の承認システムがあります。ビットコインのマイニング(採掘)によって報酬を得る場合には、演算処理速度が優れたコンピューターを用意する必要があります。現在では世界中の企業がマイニング事業に乗り出しており、一個人がマイニングによって報酬を得るのは非常に困難です。

しかし、ネムのハーベストでは、10000XEM以上(Vested Balance)保有していれば承認作業に参加することができ、報酬を獲得することができます。また、ネムのハーベストには以下の2種類があります。

  • ローカルハーベスト

ローカルの名の通り、自身でNIS(NEM Infrastructure Server)と呼ばれるクライアントサーバーモデル()を使用することで報酬を得ることができます。設定が比較的容易で手数料が掛からないことがメリットとなっています。反面、自分でNISを維持しなければならないため、PCを起動している必要があり、電気代などのコストが発生します。

  • デリゲートハーベスト(委任ハーベスト)

委任ハーベストでは、スーパーノード()と呼ばれるネットワーク管理者に運用を委任することによってPCを起動しなくてもハーベストに参加することができます。自身のPCを起動していなくても起動できる反面、6時間程度の待ち時間や手数料が発生します。

また、ネムのノードやハーベストの利用方法などについて気になる方は、公式日本語フォーラムで詳しく解説されていますので合わせてご覧ください。

※集中的に特定の役割を担うサーバーと、利用者が操作可能なクライアントにコンピューターの役割を分け、両者が相互にネットワークで接続されるモデルのことを指します。

※スーパーノードになるためには最低300万XEM以上の保有し、常時コンピューターをすることでNEMネットワークの中核を担えることが条件となっています。

PoI(Proof of Importance)

ネムは富の分散や公平なシステムを目指し、PoIと呼ばれる承認アルゴリズムを採用しています。ビットコインのPoW(Proof of work)のアルゴリズムでは「演算処理速度」が承認作業に大きく関係しますが、PoIのアルゴリズムではNEMネットワークに対する貢献度が高いホルダーにより多くの報酬を与えるアルゴリズムになっています。

前述のハーベストにも関連しますが、ネムではPoIのアルゴリズムによってXEM保有数だけではなく、ホルダーのXEM送金や受金などネットワークに対する貢献度もハーベストの報酬に大きく関係しています。

カタパルト(Catapult)

カタパルトとはネムの技術的革新が期待される大型アップデートのことを指します。カタパルトでは「mijin」と呼ばれるテックビューロ社によって、開発された汎用プラットフォームとの提携によりネムの実用性と発展性を高めるプロジェクトが進められています。

mijinはアセット管理システム、契約システム、決済システム、情報管理システムなどの仕組みを備えており、これまでに世の中にあった既存のデータベースシステムをmijinに置き換えることが可能になると言われています。mijinはシステム的に金融系のデータベースとの親和性が高く、mijinの機能をネムに実装することによって取引スピードの向上、スマートコントラクト(契約の自動化)機能の追加など、ネムがより実社会のなかで有用に用いられることが期待されています。

アポスティーユ(Apostille)

アポスティーユとは不動産の登記、選挙人名簿への登録など行政上の公証のことを意味します。現在の公証には書類の作成、日付、署名などの作成フローが必要であり、作成に時間がかかるなどの問題点があり、公証作成後のデータを管理するために、人件費やサーバーなどのコストや、紛失や改ざんのリスクが存在します。

しかし、ネムのブロックチェーンを利用することにより、作成した文章の署名と日付がブロックチェーン上に刻まれ記録されます。ブロックチェーンを利用することにより、人件費やサーバーなどのコストもカットされ、第三者による改ざんが非常に困難になります。

ネムのブロックチェーン技術を応用することによって特許、借用書、遺書、不動産登記、著作権、戸籍謄本、死亡届など、行政との煩雑な手続きが必要であった書類をより簡易かつ確実に処理することが可能になると言われています。

ネムでアポスティーユを行うためにはネムウォレットのNanowalletをダウンロード後、アカウントを作成し、アポスティーユの作成サービスから行う必要があります。

Nanowalletダウンロードページ:
https://nem.io/downloads/

ネームスペースとモザイク

  • ネームスペース

ネームスペースとは、インターネットでいうドメイン(例:https://xxx.com)に似たものです。

ネムのアドレスは「NBZMQO7ZPBYNBDUR7F75MAKA2S3DHDCIFG775N3D」とこのような表記になっていますが、一見してどのようなトランザクションなのかはここから読み取ることはできません。そこで、ユーザーが判読できるように「xxx_namespace」のようにネームスペースを設定します。

ネームスペースには設定条件があり、それは以下の3つです。

  • ドメインと同じく既に存在しているものと重複して取得することは不可
  • nem, user, account, org, com等の予約語や記号から始まるネームスペースは不可
  • 100XEM/年のレンタル料金の支払い

上記を前提として、Nanowalletから設定することができます。

ネームスペースを設定しておくことで、ネムの送金を簡略化することが可能になります。

  • モザイク

モザイクとは、ネームスペースを発行したユーザーがNEMネットワーク内で独自トークンを発行できる機能のことです。例として、下記のように表記します。

xxx_namespace:xxx_mosaic

これは、xxxというユーザーが発行した独自トークンであり、「:」以降がトークン名であることを示しています。ネムの通貨略号(シンボル)がXEMと表記されているのも、「nem:xem」というモザイク上のトークンだからです。

モザイクを利用することで、ERCトークンのように通貨の総供給量や取引の自由度、取引手数料などを自分で設定することが可能なトークンを発行できます。

ネム(NEM・XEM)の価格動向

コインチェックの流出事件など、価格に影響のある話題もあったネムの価格動向をまとめます。

チャート



ネムはビットコインや他のアルトコインと同様に2017年4月頃から価格が高騰し、1XEM4~5円程度から20円前後までの値上がりを記録しました。

その後、2017年5月~11月の期間についてはあまり大きな変動もなく、1XEM 20~30円の間で推移していました。しかし、2017年11月後半から価格が再び高騰し、2018年1月には1XEMが約180円まで上昇しました。

強気な値動きから一転して、規制強化の流れを受けて軟調に傾いていた相場のなか、2018年1月にコインチェック社のネム不正流出事件が発生します。この事件は日本国内のみならず、世界的に高まりを見せていた仮想通貨への投資に対して、不信感を高める材料として象徴的なものとなりました。

ハッキングを受けたコインチェック社の管理体制に問題があり、ネムの技術的な問題ではないことが公表をされましたが、相場の下落に歯止めが掛かることはありませんでした。

現在も相場は軟調な動きを維持しており、プロジェクトのアップデートなど価格に影響を与えうる情報が待たれます。

今後の予想

ネムは大型アップデートのカタパルトが2018年度中に行われるとアナウンスされていますが、こちらのプロジェクトについては2017年から延期されてきたため、投資家のなかではあまり注目をされていない印象を受けます。

しかし、カタパルトがイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決すると期待されている点やアポスティーユによる第三者機関の必要ない公証発行には注目です。

ネム(NEM・XEM)を扱っている取引所

ネムを扱っている主な取引所は下記になります。

国内

  • Zaif
  • DMMbitcoin

海外(*は日本人の登録不可)

  • HitBTC(*)
  • Binance
  • Bittrex
  • Upbit(*)
  • Huobi(*)
  • OKEx

それではネムを取り扱っている取引所のなかで3つご紹介していきます。

Zaif

ZaifはNEMの大型アップデート、カタパルトに関係するmijinを開発しているテックビューロが運営する取引所です。ネムの価格上昇はカタパルトが大きな鍵となるため、ネムを応援する意味でもネムに投資をする方はZaifへの口座解説をおすすします。Zaifは取引所であり、板取引によって取引を行うため、スプレッド手数料が格安であり、ネムの他にも珍しいトークンが多いのが特徴です。

DMM bitcoin

DMMビットコインは大手IT企業のDMM.comグループが運営をしています。DMMビットコインでは現物取引はできず、レバレッジ取引のみが可能というが大きな特徴です。入出金、取引手数料が無料かつアプリも使い勝手が良いなど利用をする上でのメリットも大きく、DMM.com証券で今まで株やFXなどの取引を行ってきていた投資家には特におすすめな取引所といえるでしょう。

Binance

Binanceは、世界の仮想通貨取引量の5指に入る巨大な仮想通貨取引所です。ネムの取引量は日本人では利用不可なHitBTCに次ぐ多さです。Binanceは日本語対応を終了してしまいましたが、アルトコインの取り扱いの早さと豊富さに定評があります。

まとめ

ネムについて、主な特徴から価格動向、取引所についてまで一通りまとめて解説しました。ネムは2015年3月にリリースされて以来、値動きが激しく変動をしています。NEMの時価総額は2017年5月にはTOP5に入るものでしたが、現在(2018/9/4)では18位まで順位を落としています。

ネムについて、ボラティリティ自体は下がりつつありますが、仮想通貨市場全体で見ると取引量自体は相応にあります。直近の価格動向としては、上向きのトレンドは見えないものの、ネムの大型アップデートやイベントなどの公式アナウンスで再び注目が集まることが期待されます。

今後ネムに対する投資を考えている方はNEM財団による公式アナウンスや、テックビューロ社によるmijinプロジェクトの動向をチェックしましょう。

参考サイト:
NEM公式サイト
NEM日本語フォーラム
NEMTionary
NEMホワイトペーパー(和訳)

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