ビットコインキャッシュ(BCH)とは?仮想通貨の将来性・取引所・チャート

ビットコインコミュニティの分裂によって生まれたビットコインキャッシュは、公開後もコミュニティによって活発にアップデートされています。また、ビットコインジーザスとも呼ばれるロジャー・バー氏が注目している銘柄でもあります。

そんなビットコインキャッシュの特徴や歴史について解説していきます。

ビットコインキャッシュ(BCH)とは

ビットコインキャッシュは、ビットコインが抱える課題に対する解決策をめぐってビットコインコミュニティ内で意見が対立し、一部のグループが2017年8月にビットコインをハードフォークして誕生した仮想通貨です。

当時ビットコインは「スケーラビリティ問題」と呼ばれる難課題に直面していました。これは、ビットコインの取引量が多くなると10分あたりに承認できる取引数の上限に達して取引の承認が遅れるというものです。承認されなかった取引は10分後の承認処理を待たされます。そのため優先的に承認されるために取引手数料を多く設定し、手軽な送金手段とは言えない状況になっていました。

ビットコインキャッシュの誕生に関わるので、この課題について解説します。ビットコインの取引は、例えると10分おきにA4用紙1枚に複数の取引内容を印刷するようなものです。このA4用紙をネットワークの参加者全員が共有することで、たとえ一部の人が自分の持っている用紙の内容を改ざんしたとしてもその他大勢の参加者には不正を行っていることがすぐに分かる仕組みです。この10分おきの印刷時に用紙に書ききれない取引は、10分後の印刷まで待たされます。

取引速度を向上させる (用紙により多くの取引を書き込む) ために、(1) 用紙のサイズをA3にするか、(2) 用紙はA4サイズのまま、取引内容の一部を信用できる手段で別の帳簿に記録して、小さくなった取引データを用紙に記録する、の2つの解決案が考えられました。仕組みが複雑な(2)には、”Segregated Witness” (SegWit)という名前がつけられています。

ビットコインコミュニティのこの対立は1年間以上の膠着状態となりました。その結果、2017年5月に折衷案として「BitcoinはSegWitをアクティベートする。その6ヶ月後に、ブロックサイズを2倍に拡張する」という合意が締結されました。しかし、一部のグループはSegWitがスケーラビリティ問題の根本的な解決策にはならないとし、ビットコインコミュニティから離れて、ビットコインのブロックサイズを8倍にしたビットコインキャッシュを公開しました。前述の例でいうとA4用紙をA1用紙に置き換えて、新たなネットワークを構築したことになります。

余談ですが、ビットコインはSegWitを導入した後に、ブロックサイズの拡張を取りやめる決定を下しました。2018年6月時点では、ブロックサイズは1MBのままです。

参考:

https://btcnews.jp/1y84vbly11379/
https://www.bitcoincash.org/ja/

ビットコインキャッシュの特徴を示すと代表的なものは下記の4つになります。

  • ビットコインとの共通点
  • ブロックサイズ
  • 難易度調整アルゴリズム
  • リプレイアタック耐性

次に、その特徴を1つずつ解説します。

以下の解説は、さらに踏み込んだ解説となっていますので、直接的に価格に結びつく要因のみ知りたい方は次章のビットコインキャッシュ(BCH)の価格動向にお進みください。

▼ビットコインキャッシュ(BCH)の価格動向

ビットコインキャッシュ(BCH)の4つの特徴

前述の通り、ビットコインキャッシュは、2017年8月1日にビットコインからのハードフォークで誕生しました。三度(みたび)この文から始めます、すでにご存知の通り、それほどビットコインキャッシュを語る上でこの事実がコインの性格に深く結びついているためです。

ハードフォークを直訳すると、「互換性を持たない」(ハード)と「分裂する」(フォーク)となります。このため、ネット上でも「ビットコインが分裂した」と表現する人やメディアは数多くあります。しかし、この表現で受け取るとビットコインキャッシュを正しく理解することは困難になります。

仮想通貨がハードフォークすることの意味を理解し、この章ではビットコインとビットコインキャッシュの共通点、それからビットコインキャッシュ固有の特徴を解説します。

ビットコインキャッシュの特徴は、大きく4つ存在します。

ビットコインとの共通点

仮想通貨がハードフォークするとは、1つのコインの開発を行っていたコミュニティの中で更新の方向性について意見の対立が起きた時に、それぞれの開発者が異なる方針にのっとりソフトウェアをアップデートすることを指します。この時、元のグループから別離したグループは元のコインの履歴データをコピーして、独自のネットワークとして運用していきます。このためハードフォークが発生した時点では、ユーザーはハードフォーク元のコインの残高と同数をハードフォーク後のコインでも保有しています。

ビットコインキャッシュは、ビットコインのブロック高478558までの履歴を複製して誕生しました。そのためビットコインキャッシュのブロック高が478558の時点ではビットコインを保有していたユーザーは同数のビットコインキャッシュを保有していることになります。

元は1つのコインであったので、2つのコインの仕様に共通点があることに不思議はありません。ビットコインとビットコインキャッシュの仕様に関する共通点を挙げていきます。

  • 特定の発行体が存在せず、非中央集権的な通貨
  • 総発行枚数は2,100万枚
  • コンセンサスアルゴリズムはProof of Work
  • 取引の承認処理は10分おきになるよう調整される

開発コミュニティはビットコインとウォレットアプリおよびそのライブラリはオープンソースで開発されます。

ブロックサイズ

ビットコインキャッシュのブロックサイズは、2017年8月にビットコインからハードフォークした時は8MBでした。その後、2018年5月に32MB に拡張されています。

ブロックサイズを拡張することにより、ひとつのブロックに格納できる取引数が増加します。それにより、10分ごとに承認される取引数が向上して取引送信処理がスムーズであること、取引が優先的に承認される目的で取引手数料を多く設定する傾向が減りユーザーから見て取引手数料が安くなることなどが期待できます。

難易度調整アルゴリズム

ビットコインキャッシュでは取引の承認処理に Proof of Workを採用しています。Proof of Workではブロックの生成をマイナーが行なっています (参考: 仮想通貨のマイニングとは何か?:仕組みから種類まで徹底解説!)。この処理の中で、ブロックの生成間隔を一定に維持する仕組みを難易度調整アルゴリズムと呼びます。

ハードフォークによって誕生したコインでは、有効なブロックを発見する難易度は元になったコインから引き継ぎます。そのため、マイナーが少なく、計算量が少ない時期に有効なブロックが見つからないことを防ぐために難易度を下げる仕組みが必要です。

ビットコインキャッシュは、2017年8月にビットコインからハードフォークした時は「EDA」 (Emergency Difficulty Adjustment)と名付けられた難易度調整アルゴリズムを採用していました。これは、直近のブロックと6ブロック前のブロックを比較して、ブロックの生成にかかる時間が12時間以上の開きがある場合に難易度を最大20%下げる処理を実行するものです。その後、2018年5月に、「DAA」 (Difficulty Adjustment Algorithm)と名付けられた調整アルゴリズムに変更されています。これは前述のEDAの条件に加えて、両ブロックが生成に割かれた計算量に大差がなければ難易度は変更しないという条件が追加された処理です。

リプレイアタック耐性

この特徴はハードフォークしたコインに共通するものです。仮想通貨をハードフォークすると、既存のコインと新たなコインのシステム仕様は非常に似通ったものになります。この時に開発者が注意すべき点のひとつにリプレイアタックへの対策があります。

リプレイアタックとは、インターネット上に新旧の仮想通貨ネットワークが同居した時に両ネットワークを流れるデータの見分けがつかず、一方のコインを送金したときに、もう一方のネットワークで、悪意のあるユーザーが取引データを複製しコインのマイナーが取引データを誤認して送金があったと承認してしまうことを指します。

ビットコインキャッシュでは、元となったビットコインと見分けるために、取引データにSIGHASH_FORKIDと呼ばれる値を付与しています。両ネットワークのマイナーは取引データ内にこの値が含まれているかを確認し、各々が個別のコインであることを確認できます。

ビットコインキャッシュ(BCH)の価格動向

チャート


2017年8月1日の分裂直後のビットコインキャッシュの相場は約8万5,000円でした。しかしマイニングの不調などの混乱もあり、2万3,000円へと大幅に下落しています。

その後はマイニング・ウォレット・取引所がビットコインキャッシュに対応したこともあり、相場は一時的に7万7,000円にまで回復します。

2017年10月末あたりまではゆるやかに下落しながらも安定していました。

2017年11月からは難易度調整アルゴリズムの変更を行うハードフォークもあって高騰を続けていき、2017年12月には50万円を記録し、最高値を更新しました。

2018年に入ってから一転して下落を続け、4月には6万5,000円代にまで落ち込みます。5月に入ってから高騰を開始しますが20万円前後を契機に再び下落、その後は10万円前後を推移している状況です。

今後の予想

ビットコインキャッシュの今後の予想する上で重要な要素は以下の3つです。

  • ビットコインとの比較
  • ビットコインキャッシュでの決済可能店舗の増加
  • ブロックサイズ増加に対する弊害

今でもビットコインキャッシュは、ビットコインと比較されています。2018年末までの ビットコインキャッシュの値動きに関してWishKnishのCEOであるアリサ・ガス氏は、「何かしら予期せぬことが起こらない限り、ビットコインキャッシュの軌道はビットコインを真似する」と語っています。

現在日本国内では、ビックカメラやメガネスーパーなど全国展開しているチェーン店でもビットコインによる決済を導入しています。ビットコインキャッシュも同様に決済可能店舗を増加させる見込みです。

ロジャー・バー氏は、日本の大手のコンビニの決済にビットコインキャッシュが使えるようになると発言しています。この他にもAmazonの決済サービスを提供しているPurseが、ビットコインキャッシュのサポート開始を発表しています。

2018年5月にビットコインキャッシュのブロックサイズが32MBに拡張されました。今のところブロックサイズ拡張による弊害は出ていませんが、潜在的なリスクのひとつとなっています。

ビットコインキャッシュ(BCH)を扱っている取引所

現在日本国内の取引所でもビットコインキャッシュを扱っているところは複数存在します。

  • bitFlyer
  • Zaif
  • bitbank
  • BITPOINT
  • QUOINEX
  • BTCBOX
  • GMOコイン
  • BitTrade
  • FISCO
  • coincheck

元々取り扱っている銘柄の多いbitFlyer・Zaifなどだけではなく、銘柄を限定しているbitbank・BITPOINTなどでもビットコインキャッシュも取り扱っています。

Zaif

仮想通貨だけではなく、取り扱っているトークンの種類の豊富さがZaifの特徴です。カウンターパーティやコムサトークンを扱っているのは、日本国内ではZaifだけです。

取引以外のサービスとしてコイン積立も行っています。ただし2018年7月現在ではビットコインキャッシュの積立は行われていません。

ただしZaifは、システム面に問題を抱えています。2018年1月にはAPIキーの不正利用、2018年5月にはビットコインキャッシュの重複入金が確認されています。なおどちらも既に対応済みです。

BITPOINT

BITPOINTは、2016年から完全信託保全を導入しています。

各種手数料も取引所が負担しているものが多いのも特徴です。ビットコインキャッシュだけではなく、ビットコインやイーサリアムでも無料で送金できます。

デメリットは、取り扱っている仮想通貨の種類が限られていることです。ビットコインキャッシュ以外には、ビットコイン・イーサリアム・ライトコイン・リップルの4銘柄しか扱っていません。

bitbank

コールドウォレット・マルチシグといったネットワーク上のセキュリティ対策だけではなく、顧客資金と企業の運用資金を完全に分離して保管する金銭面もセキュリティにも注意を払っています。取引高も国内ではトップクラスであり、流動性の問題も起こりづらくなっています。

売買手数料も安く、キャンペーン中であれば無料の時もあるため利用しやすくなっています。

また、仮想通貨関連のニュースメディアBTCNの運営していることから、仮想通貨業界へのリテラシー醸成の一助にもなっている取引所です。

まとめ

ビットコインキャッシュの特徴をまとめてきましたが、ビットコインとの違いはおわかりいただけたかと思います。ビットコインのハードフォークということで話題になった通貨ですが、現在では時価総額も4位にランクインしていることで通貨としての安定性を一定程度示しています。また、方向性は異なっていてもビットコインとビットコインキャッシュの相場は似たような軌道を描くと予想している専門家もいることから、今後の通貨としての普及性にも注目が集まります。具体的には、国内の仮想通貨取引所でも取り扱っていることが多く、Amazonの決済サービス・コンビニの決済手段としてサポートされる予定です。今後もさらなる発展に期待が寄せられます。

ただし、ブロックサイズの増加はマイナーを厳選し、中央集権化させるのではないかという懸念も存在します。どのようにしてネットワークの集中化を避けるのかが今後の鍵となるでしょう。

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