CoinbaseのParadex買収:コンセンサス2018でも話題になったDEXの将来像

仮想通貨取引所&DEXおさらい

マウントゴックス」と「コインチェック」の騒動を通して、仮想通貨取引所に絡むハッキングのリスクは日本および世界中の仮想通貨ユーザーに広く周知されたと思われます。特に仮想通貨の認知度が上がった後に起きたコインチェックの事件後には、取引所に対するハッキングによる顧客資金消失のリスクがない「分散型取引所」、もしくは「DEX(Decentralized Exchange)」の有用性が広く注目されはじめました。

通常、仮想通貨取引所は、顧客の「秘密鍵(仮想通貨の送金に必要なデータ)」と法定通貨と仮想通貨を含む資産を預かっています。よって、通常の取引所で仮想通貨取引を行う際は、厳密には顧客の手元に仮想通貨はないということになります。

また、各取引所で顧客資産を預かっていることから、ハッキングの被害にあった際、ハッカーは一気に大量の仮想通貨にアクセスすることが可能になります。

このような中央集権的に管理された取引所の弱点を克服しているのがDEXとなります。

DEXは、その名が示唆するように分散管理されています。ユーザーは、資産も秘密鍵も自らが管理するようになっていて、取引もDEXのあるブロックチェーン上で直接行うような建て付けになっています。

よって、ハッキングによる資産消失や、取引所による資金横領などが起こる心配がありません。

代表的なDEXには、EtherDeltaやDEXのプロトコルを開発・提供する0x(DEXを作るためのプラットフォームに近いです)などがあります。また、5/23にはDDEXが日本語ページを追加し、日本のユーザーでも利用しやすいDEXもあります。

このように、一見してDEXは通常の取引所よりはるかに優れているように見受けられますが、取引認証スピードの遅さ、運営元がカスタマーサービスを提供していない場合がほとんどなので、操作や注文に誤りがあった場合は完全自己責任という形になる、法定通貨とのペアがなくトークンペアの種類も少ないので流動性も低いなどのデメリットもあります。

勿論、仮想通貨の一つの大きな存在意義とも言える、「非中央集権/分散管理」といった観点から、古くからのユーザーにはDEXの方が好まれるかと考えられます。

ShapeShiftのジョン氏がコンセンサス2018で予想したハイブリッド台頭の可能性

以上のように、中央集権で管理されている仮想通貨取引所にも、DEXにもそれぞれ長所と短所があり、どちらが圧倒的に優れているか断言し難いと言えるでしょう。

Web・APIプラットフォームを提供するShapeShiftのジョン氏は、そんな両取引所体型のハイブリッドが将来できるだろうと、先月米ニューヨークで開催されたコンセンサス2018で予想しました。

参考記事「コンセンサス2018速報—2日目:仮想通貨価格に大きな影響を及ぼす規制にスポットライト

5/24に発表されたCoinbaseParadex買収は、そんなジョン氏が予想した「ハイブリッド仮想通貨取引所」の先駆けになる可能性があると言えるでしょう。

Coinbaseは米カリフォルニア州に拠点を置く中央集権型の仮想通貨取引所で、ParadexはERC-20トークンを専門とするDEXです。

今後CoinbaseとParadexがどのようなサービスを展開していくかの詳細は公表されていませんが、Paradexの公式ホームページでは、「我々のCoinbaseとの次のステップは、Paradexのロードマップを達成していくことと、『分散化』の世界および手元にある素晴らしい機会を探求し続けていくことだ」と発表しています。

よって、既存のDEXの機能をCoinbaseのもつ大きなネットワークに統合させることなど、なんらかの形で「分散化」仮想通貨取引サービスを展開することが予想されます。

ジョン氏が登壇したコンセンサス2018のパネルの「Changes at Exchanges, Trades in the Crosshairs」の様子:左からモデレーターでベイカー・マーカートのブライアン・クライン氏、シェイプシフト社のジョン氏、チェンジリー社のコンスタンティン・グラディッチ氏と欧州議会メンバーのアンタナス・グオガ氏

DEXの規制は可能か

DEXでは、通常の仮想通貨取引所と異なり運営元が顧客の資産と秘密鍵を管理しないことから、ユーザーはKYCのプロセスを踏むことなく取引が可能になり、高い匿名性が保証されます。このことから、各国の規制当局はDEXを厄介視することが考えられます。

しかし、ジョン氏によると、現状では各国規制当局は、「いかにしてDEXを規制するか全く検討がついていない」状態だそうです。確かに、通常の中央集権型の取引所は運営元が直接オペレーションをしているので、日本で実際に起きているように営業停止させるのはさほど難しくないでが、一方DEXの場合は、取引を分散型ネットワーク上のノードが管理・認証するので、一つのノードを差し押さえたところでシステムがダウンすることは理論上ありません。

よって、DEXが現在抱えるスケーラビリティと流動性の問題を解決した場合、中央集権型の取引所にとっては大きな脅威となりえるでしょう。

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