ビットコイン先物とは -そもそも先物取引って何?-

 

先日、ビットコインの先物が上場したことが話題になりました。ですが、そもそもビットコインに限らず先物とは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。今回はそんなビットコイン先物の仕組みを基礎から解説します。

 

ビットコインへの投資熱を受けて誕生した先物取引

米CBOEグローバル・マーケッツによって運営される、シカゴ・オプション取引所(CBOE)は20171210日、仮想通貨ビットコインの先物取引を開始しました。日本をはじめとして世界中で高まるビットコインへの投資熱の高まりを受けた形になります。
株での信用取引の経験がある投資家以外はいまいちピンとこないかもしれませんが、このイベントは今後のビットコインの価格推移を予想する上でも非常に重要です。なぜなら、「ビットコインを持っていない人でもビットコインを売ることができる」からです。では、なぜビットコインを売れるのか、そして売ることでどんなメリットがあるのか、初心者向けに解説します。

 

そもそも先物って何?

先物取引とは、将来の予め定められた期日に、特定の商品(原資産)を、現時点で取り決めた価格で売買する事を約束する取引のことです。伝統的な先物取引は農作物で行われていますが、たとえば大豆であれば、

将来の予め定められた期日に:「1か月後に」
特定の商品(原資産)を:「大豆を」
現時点で取り決めた価格で売買する:「400ドル/トンで取引する」

となります。農作物は、年度によって収穫量の多寡があります。そして、過剰な供給は需要との不均衡を起こし、農作物の価格下落につながってしまいます。ここで上記のような先物取引をすることによって、大豆の生産者はある程度安定した収入を得ることができるわけです。ビットコイン先物では、この大豆がビットコインに置き換わって、(一例として)「1か月後に、ビットコインを、200万円/BTCで取引する」という取引になります。

 

先物取引の利用によるリスクヘッジ

先物取引はビットコインのような荒い値動きをする資産のリスクヘッジ(投資において損失リスクを回避すること)に用いることができます。ビットコインの現物を買い付けると同時に、先物市場で同量の売り注文を出しておきます。そして、万が一現物の値下がりが続きそうなときには、先物市場で先に売ったものを安く買い戻せば、現物取引で生じた損失をカバーすることができます。
具体的な例で説明すると次のようになります。

ビットコインを1,000,000円で1BTC100万円分)買った後、思惑どおりビットコインは、1カ月後に150万円/BTCまで上昇しました。そこで、この50万円の利益を確保するために、先物取引でビットコインを150万円で1BTC分売っておきます。もし、ここからビットコイン価格が下がり始め130万円/BTCまで下がっても、先物として150円で売っていた分は、20万円の利益が出ていますので、すべて清算すれば50万円の利益となるわけです。ただしこの場合、ビットコイン価格が150円以上に値上がりをしても、その分の利益は享受できません。
リスクヘッジは、利益追求よりも価格変動リスクを抑え安定した運用をするために用いられるため、多額の資金を運用する機関投資家が主に利用します。
これまで個人投資家が仮想通貨相場の担い手となっていましたが、先物の導入によって機関投資家が参入する余地もできたといえます。

 

先物取引のルール

ビットコイン先物の取引ルールになります。基本は株と一緒です。

売りから入ることができる

上記で一度述べましたが、先物取引は、相場が上昇すると予想した時には現物取引と同様に「買い」から、反対に相場が下落すると予想したときには「売り」から取引を始めることができます。「売り」からスタートし、予想通り相場が下落すれば、ビットコインを「買戻す」ことで利益を得ることができます。当然、予想に反して相場が上昇した場合には高く買い戻すことになるので、損失が発生します。

取引できる期間が決まっている

普通のビットコイン取引では、売らない限りいつまでもBTCを保有しておくことが可能です。一方で、先物取引には取引の期日があります。先物取引では期間内であればいつでも売買できますが、期限になればリターンがプラスであろうとマイナスであろうと自動的に決済されます。

差金の受け渡しで決済する(差金決済)

「買い付け(または売り付け)を約束した時点の先物価格」と「決済時点での先物価格」の差額のみの受渡を行う決済方法を差金決済といいます。100万円で1BTCを売り、1BTC80万円のときに決済すれば20万円の儲けになりますが、このときにやり取りするお金は差額の20万のみになるということです。つまり、現物取引のように売買の都度、ビットコインや円をすべて受渡するのではなく、売買により生じた損益(差額)のみの受渡を行うことになります。

取引には証拠金が必要になる

現物取引では、100万円のビットコインを買う場合、原則100万円の資金が必要となります。これに対して、先物取引は証拠金と呼ばれる担保を差し入れて取引を行います。株取引の信用取引と似た制度で、先物取引は証拠金に対して数倍から数十倍の取引を行うことができる仕組みとなっています

これは一般的に、「レバレッジ効果」と呼ばれています。例えば、10万円の証拠金で100万円の取引ができる場合、レバレッジは10倍ということになります。ただ、この「レバレッジ効果」は損失の面でも同様に働きます。したがって、価格推移の予想を外した場合、損失が拡大することも考えておく必要があります。

実際、代表的な仮想通貨取引所であるbitFlyerでは、証拠金の最大15倍までビットコインの取引ができます。bitFlyer Lightningというサービスになりますが、具体的な利用方法は別の記事でまとめます。

 

先物上場直後の市場の反応

20171210日、シカゴ・オプション取引所(CBOE)でスタートした直後、先物は一時26%値上がりし、サーキットブレーカーが2回発動しました。サーキットブレーカーとは、ビットコインなどの価格が一定以上の変動を起こした場合に、強制的に取引を止めるなどの措置をとることで投資家の心理をクールダウンさせる制度です。従来、ビットコインをはじめとした仮想通貨は値動きが激しすぎ、抱え込むリスクの観点から機関投資家が入るのは難しいとされていたのですが、ビットコイン先物の導入は投資家にリスクヘッジの手段を与え、機関投資家参入の下地ができました。巨額の資金を運用するプロの投資家がマーケットに新規参入してくるとの思惑から大きく相場が動いたと考えられます。
このため、短期的にみると先物導入の結果としてビットコインの値動きは荒くなってしまっています。しかし、このように段々と制度が整えられていくということは、仮想通貨も立派な一つの「資産」として見られているということの証左になります。
ビットコイン先物の導入による短期的・長期的なメリット・デメリットや、実際に取引が行われている取引所、個人での取引方法は別の記事で改めて解説します。

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