仮想通貨バンキングで発展途上国経済はどう変化するか?

発展途上国で加速する仮想通貨バンキング

仮想通貨が用いるブロックチェーンテクノロジーは通貨の新しい形を創造すると同時に、スマートコントラクトなどの幅広い技術的応用の可能性を秘めています。今回はそんな仮想通貨が発展途上国の低迷する経済に与え得るポジティブな影響と課題を紹介していきたいと思います。

仮想通貨には発展途上国の経済に大きく分けて3つのアドバンテージがあると言えます。

 

1. 仮想通貨バンキングで新たなカネの流れとキャピタルフローを作る

世界には約25億人もの金融サービスにアクセスできない人々がいます。その人口の多くは銀行がない僻地に住んでいたり、クレジットの問題でサービスを受けられない人たちです。そんな状況で役に立つのが仮想通貨バンキングです。

仮想通貨バンキングとは、現在主に発展途上国にて仮想通貨でのローンの発給や国際送金をモバイルアプリで提供するサービスです。その一番の特徴としてはやはりスマートフォンさえあれば誰でもどこでも使え、様々な理由で金融機関にアクセスできなくとも金融サービスを受けられることです。現在はM-Pesa(エムペサ)やMicroMoney(マイクロマネー)などのマイクロローンに特化した会社や、BitPesa(ビットペサ)やTenX(テンエックス)のような融資に特化した会社もあります。 

アフリカの一部の国では自国通貨を米ドルなどの信用できる通貨に換える術がなく、貿易や事業の海外進出の妨げになっていることがあります。BitPesaやTenXを使えばトークンでの融資を受け、それを他の法定通貨に換金することができるので、新たなキャピタルフローが作られると期待が寄せられています。

2. 海外送金手数料減で貧困の軽減

また、発展途上国経済のGDPは海外の出稼ぎ労働者からの送金に依存しています。例えばサハラ砂漠以南のアフリカ諸国では年間GDPの約1.6%、南アジア諸国では約3.5%が海外からの送金となっていて、特に貧困の中に暮らす市民にとっては欠かせない収入源となっているそうです。そんな大切な海外からの仕送り金ですが、既存の金融サービスを利用すると国や地域によって約8%~13%もの手数料を取られてしまうと言うデータがあります。

仮想通貨バンキングではもちろんブロックチェーンを利用したトランザクションで、仲介者が入らないぶん手数料が大幅に減ります。例えば現在フィリピンで広く使われているRebit(レビット)は、通常の送金手数料より約86%安い手数料で海外送金ができます。

また、海外送金の量と貧困解消には高い関連性があるとする研究もあり、送金手数料が安くなり、海外からの仕送りが増えると貧困水準で暮らす人々には特に大きな経済効果を生むと仮想通貨バンキングは期待されています。

3. 通貨の民主化で自国経済の悪循環から解放される

多くの発展途上国の経済が抱える問題の根幹には、脆弱で腐敗した政治と金融体制があります。これらの国々で多く見られる現象としては、インフレに対する通貨の過剰発行による信用の損失です。また、通貨の過剰発行は問題の解決を先送りにするだけのパターンがよく見られ、結果としてインフレがハイパーインフレーションと悪化してしまうことがあります。過激なインフレであるハイパーインフレーションが起きると、例えばインフレ率1600%とも言われるベネズエラでは半月分の給料でやっとビックマックが1つ買えるなんて状況になっています。

現在そんなベネズエラやアフリカの国々では、自国通貨より信用を置けるとして仮想通貨で貯蓄をする人が増えているそうです。仮想通貨と社会-第2回:オープンソースであることの意義-でも紹介したように、ビットコインなどの仮想通貨は政府や中央銀行より意思決定のプロセス(仮想通貨の場合そのプロトコル)に透明性があり、発展途上国の人々も徐々に信用を仮想通貨の方にシフトしているのではないかと思われます。

また近頃は仮想通貨の取引価格が乱高下していますが、ハイパーインフレーションが起きている国の通貨と比べれば、仮想通貨の方が通貨としてまだましだとも考えられます。

 

仮想通貨バンキングの課題

これだけ 発展途上国経済にとってアドバンテージの多い仮想通貨バンキングですが、課題もまだまだあります。

まず、アプリを駆使したサービスであることからスマートフォンやタブレット端末が必須となり、さらにその通信を支えるテレコミュニケーションインフラが整っていなければなりません。先進国ではこのような問題に直面することはあまりありませんが、発展途上国、特にアフリカ諸国では大きな課題となりそうです。

アフリカ大陸内にも格差はありますが、インターネットや電子機器の普及率はやはり先進国並みとは言えません。僻地などに住む人口はインターネットにアクセスすることが困難であったり、バンキングをするために必要な高速通信のできるデバイスも手に入りにくかったりします。インターネットの普及率は各国の仮想通貨ユーザー数と関連性があり、スケールしていくには確実に乗り越えなければならないハードルなのです。

また全体として、ボラティリティーが高い仮想通貨はマーケットを理解することが素人には困難です。さらに基本的な経済や金融、そしてインターネットリテラシーの教育を受けられない一部の発展途上国では、仮想通貨を駆使してビジネスをすること自体が困難なのではないかとの見方もあります。

しかしながら、上で紹介したサービスや企業はここ数年で始まったばかりです。実際の仮想通貨バンキングの生み出す発展途上国での長期的な経済効果が詳しく統計的に算出されるにはもう少し時間がかかります。現状で言えることとしては、M-PesaやMicroMoneyなどの展開するサービスを利用するユーザーが発展途上国を中心に伸びてきていると言うのが今のトレンドで、この先各国の貧困層やジニ係数にどのような変化を与えるかが注目です。

参考:BLOCKONOMI

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