Colu(コル)-FinTech事例紹介-

スマートコントラクトで仮想地域通貨を持続可能にする試み

仮想通貨は今何かと注目を集めていますが、通貨として広くは受け入れられていません。今回はそんな仮想通貨を実際の消費の現場に根付かせ、さらに地域経済の活性化を目指すイスラエル発のベンチャー、Coluについて紹介していきます。

 

背景:地域内の資本の流れを守る

Coluの活動の中核には地域経済をFinTechで発展させようという動機があります。現代では多国籍企業があらゆる地域に進出し、地域の資本がコミュニティー外、または国外に流出してしまう所謂バケツ漏れ現象が起きています。中小企業は大多数の人への雇用を産む一方、銀行融資を安定して受けられる企業のほとんどは大企業と言った不均衡な構図ができてしまっているのです。

そんな中Coluは、ICTネイティブ世代の将来の台頭を見据え、仮想通貨を地域通貨として流通させ地域経済を発展させる経済インフラを提案しています。

地域通貨とは、その名前からも読み取れる通り特定の地域のみで利用することができる通貨で、日本でも意外にも様々な地域で利用されています。メリットとしては、地域での消費を促すのは勿論、資本の流出を防ぐことができることです。しかし、地域再生へのカギだと言う期待感とは裏腹に、地域通貨はうまく浸透するメカニズムが未だ考案されておらず、自然消滅していくものがほとんどです。

そこでColuはフィアット(法定通貨)での消費と仮想通貨をスマートコントラクトで繋げることで、仮想地域通貨を持続可能なものにしようと試みています。

 

仕組み:PoRProof of Receipt:レシートの証明)で通貨発行

まず、Coluが提案する地域経済モデルには4つのステークホルダーがいます。

  1. ゲートウェイ
    ゲートウェイはフィアットのデポジットを受け入れ、全体の資金の流れや規制をかけることができる機関。Coluは例として金融機関をゲートウェイの候補に挙げています。

 

  • 地域コミュニティー
    地域コミュニティーはColuが提供するネットワークを通じてCLNColu Local Network:コルローカルネットワーク)トークンから地域通貨を発行することができます。こちらは地元の組合などが請け負うようになっています。

 

 

  • マーチャント
    マーチャントは地元の店舗や業者のことで、彼らはフィアットを消費者から受け入れ、そこからネットワーク費を支払うことで地域通貨を報酬として受け取れます。
  • 消費者
    消費者はなんと提携店にてフィアットで買い物をするだけで、その買い物の数パーセント分の地域通貨を手にすることができます。もちろんその地域通貨は加盟店での買い物に使えます。

 

実際にColuPoRでの通貨発行メカニズムを詳しく説明すると、マーチャントの端末アプリが取引を承認すると同時に、その取引の詳細情報を含む電子レシートのハッシュ値が算出されブロックチェーン上でプロセスされます。その際この他に取引で得た金額からネットワーク費が自動的に引かれ、ステークホルダー(マーチャントと消費者)に地域通貨が分配されます。

つまりPoRは取引の承認、ネットワーク費の引落し、通貨発行の3つの機能を自動で行うスマートコントラクトと言うことです。

このようにフィアットと仮想通貨が合体したような構図ができ、持続可能な地域通貨のサーキュレーションが見込めるとのことです。

 

Coluのさらなるメリット

地域通貨の普及による地域経済の発展の他にColuのネットワークやサービスを使うメリットは他にもあります。

まずはColuのネットワークを使うことで行政監査をより簡単に行うことができるようになります。ネットワーク上で行われる取引は全てブロックチェーン上に記録されるので、データの改ざんは不可能に近く高い透明性が保たれるからです。

また、Coluの消費者用ウォレットアプリには地域内のお店のことをよりよく知るための工夫がしてあります。Coluの加盟店はアプリ上にお店のプロフィールを載せることができ、消費者が簡単に地元のお店の基本情報や位置情報などを見て探すことができます。さらに、Coluのウォレットアプリを使うと商品やサービスの割引が使えるなど、他にもメリットがあります。

 

現状と課題:やはり浸透率はまだイマイチか?

現在Coluは世界4都市にてサービスを展開しています。201710月の時点で、加盟店は779店、月間取引回数は62000回、ユーザー数は約10万人で、運営が始まった2016年の12月から右肩上がりの数値を見せています。

しかし、実際に各4都市での加盟店マップを見てみるとその数はまだ少ない印象を受けます。イスラエルのテルアヴィブでは地域に満遍なく加盟店があるようですが、ハイファや英国のリバプールにイーストロンドンでは人が集まりそうなところに集中しています。それに、リバプールだけで人口が約47万人だと考えると、4都市でのユーザー合計数が10万人ではまだ浸透しているとはとてもいえませんね。

各地情報

テルアヴィブ
ハイファ
イーストロンドン
リバプール

また、地域通貨を換金するのに最終的にColu1.5%の手数料を支払わなければならないので、イーストロンドンとリバプールの場合では結果的にバケツ漏れ問題を回避できていないと言うもっともな指摘もあります。

とは言えColuはまだ始動して約1年。この先がどうなるかはまだ明確ではありません。しかしリバプールでは、市議がCLNで発行した仮想通貨を公式な地域通貨にしようと言う意見もあります。英国ではこの他にハルと言う地域で2014年から地方行政が管理する仮想地域通貨が誕生するなど前例もあるので、今後リバプールやイーストロンドンで仮想通貨が地域通貨に公式に認定されることもありえるかもしれません。

参考(CLNホワイトペーパー)
https://cln.colu.com/pdf/colu_whitepaper.pdf

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